今や車は、車輪のついたモバイルコンピューターにほかなりません。 すべての動作が電子制御されており、またコントロールユニットには、現在の動作のすべてのデータとエラーコードが保存されています。 以前は車にエラーが生じた場合、車の状態をガレージまで一度戻って確認する必要がありました。しかし今日では、スマートフォンに対応した車 診断アプリをダウンロードした上で、OBDアダプターを購入さえすればなんと自分で原因を調べることができるのです。
とは言っても、結局どの車 診断アプリが一番優れているのでしょうか? 今回はそんな貴方のために車 診断アプリベストアプリトップ10を紹介します!この記事が車 診断アプリを探している方にとって参考の一助となれば幸いです。
以下では、車 診断アプリの分野におけるおすすめ車 診断アプリの概要を紹介していきます。
車 診断アプリってそもそも何?
車 診断市場には大きく分けて2種類のツールがあります。一つ目は故障診断機です。この故障診断機は非常に安価なもの(基本的にジャンク品)から数万円のものもあり、かつあらゆる車種に対応でき、アップデートも可能なものまであります。 これらの故障診断機は中古車販売店などのプロ向けの商品となっています。
二つ目はスマートフォン用の車 診断アプリです。これは非常に便利で、故障診断機と比較しても劣ることのない機能性抜群のツールになります。 しかし使用にはパソコンを持っていることが前提となります。 さらに、 外付けの車 診断機の場合、パソコンと車 診断機が必要になり、別途料金を支払う必要があります。
車 診断アプリで診断する際にはOBDアダプターが必要!BluetoothやWLAN経由でも使用可能に!
OBD2コネクター(車載診断装置)は、車両と携帯電話の接続を行うものです。 最近の車(2001年頃製造以降)には、このようなモジュールが搭載されています。 OBDは車の全システムを監視し、故障コードを記録します。 OBD出力に適切なプラグを接続すると、BluetoothまたはWLAN経由で携帯電話と双方向の通信が可能になります。また、 データの読み出しだけでなく、新しいデータのコーディングも可能です。
車 診断アプリと連動して何ができるのか?
対応する車 診断アプリを使えば、OBD2インターフェース経由でほぼ無制限にデータを記録することができ、またその一部を取りだすことも可能です。 また燃料消費量、トルク、エンジンやタイヤの温度、加速度データなど、さまざまなデータを携帯電話に表示し分析することもできます。 OBDアプリの機能によっては長時間用のグラフを作成し、過去のデータを分析することも可能です。
また全ての車 診断アプリに共通するのは、エラーコードの表示機能です。 エンジンのコントロールユニットは、今までエンジンに発生したエラーを全て記録することができます。そのため、エンジンのエラーを過去の膨大なデータからエラー原因を分析・特定し、コードとして表示することができるのです。 エラーを分析した後は、蓄積されたデータをリセットすることもできます。 よって、今後はエラーコードから問題をすぐに認識することができるようになるため、修理工場に行かなくても自分で解決できるかもしれません。 これは長期的にみた場合大幅に費用を抑えることができます。
車 診断アプリは、車の状態をテストするためにはもってこいのツールになります。WLANやBluetoothによるOBDアダプターも存在し、メーカーによってはアップデートも可能なため、追加機能を有効にすることができます。
車 診断をプロが検証!一番最適なのは、、、
ここでは5人の車の専門家が、市場に溢れかえる大量の車 診断アプリの中からおススメアプリを10個選定しランキング形式で紹介します。下の車 診断アプリは主に 使い勝手の良さ、診断の正確さ、仕様・デザイン、価格等を基準に選定しています。 また、個々のアプリのメリットとデメリットも記載しているので、ぜひ車 診断アプリ選びにお役立てください。
10位:Car Gauge Pro
説明
Car Gauge Proは車 診断アプリの中でも非常に多くの車種に対応しています。 しかしアプリ制作者は、GM、フォード、トヨタ、KIA、日産にのみ互換性が高いと発表しています。 またプログラムのデザインは乱雑で、特にフォントと色が見づらくなっています。 さらにドイツ語の翻訳が非常に不十分な事で利用者に支障をきたしています。
主な特徴
エラーコードを表示します。また他のアプリと同様に、エラーコードが表示され、削除することができます。
一般診断:酸素センサーデータ、エンジンエミッション情報など、様々な数値を表示・診断することができます。
特別な機能プラグインと一部のブランドのみ、より詳細なエンジン値が表示されます。
メリット・デメリット
- 特殊排気ガス試験に対応
- アプリのメモリサイズが小さい:3MB以下
- BluetoothアダプターELM327でのみ動作。
- インストール数わずか1万台、アップデートもほとんどなし
プラットフォーム
Playstore、App Store
9位:OBD Auto Doctor
説明
アプリは無料のベーシック版として提供されています。 ただし、ほとんどの追加機能については、少額の追加料金を支払う必要があります。 コントロールユニットとアプリの間の同期がやや遅いことが多いですが、BluetoothとWi-Fiの両方を活用すればサクサク動きます。
主な特徴
エラーコードを表示します。ほぼすべてのメーカーのエラーコードを読み出すことができ、またインターフェイス(接続機)を介してリセットすることも可能です。
燃料消費量:走行中の燃料消費量を記録し、後で分析することができます。 これにより燃料を節約し、効率的な運転が可能になります。
診断全般:メニューから多くの診断が可能で、結果が見やすいグラフで表示されます。
機能診断データはメールでも送信することができます。 またセンサーデータはCSV形式で記録でき、車両の識別番号を読み取ることも可能です。
メリット・デメリット
- BluetoothとWi-Fi
- リアルタイム診断
- ほぼ全ての自動車メーカーに対応
- 基本診断のための無料版
- コントロールユニットとアプリ間の接続が遅い
- メニューのナビゲーションが分かりにくい
プラットフォーム
Playstore、App Store
8位:Motor Data OBD Diagnostics
説明
このアプリは、トヨタ、レクサス、日産、フォード、マツダ、GM、オペル、シボレー、クライスラー、ジープ、ジャガー、メルセデス、BMWなどの人気のある自動車ブランドに対応しています。 また、このアプリは特に故障の診断に優れています。 OBDアダプターへの接続、ひいてはコントロールユニットへの接続は自動です。
主な特徴
エラーコードを表示します。エラーコードやフリーズフレーム「」のデータを読み出したり、削除したりすることができます。
スキャナーの機能:重要な数値(速度、回転数、温度、圧力または酸素センサーの読み取り値。 )はリアルタイムでスキャンし、処理します。
特別な機能プラグインを使えば、日産やトヨタなど特定のブランドの追加機能を利用することも可能です。
メリット・デメリット
- 16MBと容量が小さい
- 約100万台の導入実績
- 特定ブランド向け追加プラグイン
- 機能範囲の狭さ
- Bluetooth接続時の不具合
- プラグインを使用しているにもかかわらず、エラーを検出しない
プラットフォーム
Playstore、App Store
7位:カースキャナーELM
説明
美しくわかりやすいデザインのCar Scanner ELMアプリは、故障をチェックし、エンジンの最も重要なデータを読み取ることができます。 真贋判定もアプリで可能です。 HUDモードでは、フロントガラスにデータを投影することができるのが大きな特徴です。 しかし、全体としてはまだまだ改良の余地がある模様です。
主な特徴
エラーコードを表示します。エラーコードを読み出し、リアルタイムに処理します。 大規模なデータベースによりコードの深い分析が可能です。
リアルタイムに多くの重要なデータがパラメータで記録・表示され、リアルタイムに表示されます。
特別な機能一部のメーカー(トヨタ、三菱、GM、オペル、ヴォーサル、シボレー、日産、インフィニティ、ルノー、ヒュンダイ、キア、マツダなど)には、特別仕様が用意されています。 また、加速度測定も特徴の一つです。
メリット・デメリット
- 無料版でも豊富な機能
- 加速度測定
- 迷惑なポップアップ広告がない
- シンプルで使いやすい
- しかし追加機能は特にない
- データの拡張評価なし
プラットフォーム
Playstore、App Store
6位:InCar Doc Pro
説明
InCar Docアプリは、故障コードの読み取り、車の主要機能のモニター、重要なパラメーターの記録を行います。 まずは無料版をダウンロードして、お使いの車やOBDアダプターとの互換性を試してみてはいかがでしょうか!
主な特徴
エラーコードを表示します。エラーコードの読み出しや、メンテナンスランプのリセットが可能です。
リアルタイムのパラメータを表示します。リアルタイムに車両の重要なデータを観察・記録することができます。
GPS:ルートとトラック情報をGPSで記録し、後で自宅で確認することができます。
特別な機能プロバイダーのWebサイトにデータをアップロードすることで、得られたデータをより深く分析することができます。 燃料消費量のデータも詳細に見ることができます。
メリット・デメリット
- 速度、温度、圧力のリアルタイムデータ
- リアルタイムデータからの豊富なグラフィックス
- 問題発生時の警告
- プロバイダーのウェブサイトにアップロードし、スキャンデータをより深く分析することが可能
- アプリで動作するOBDアダプターがごくわずか
- エラーコードのリセットが困難
- Bluetooth接続不良がよく発生する
プラットフォーム
Playstore、App Store
5位:カリスタ
説明
非常に機能性に優れていますが、無料のベーシック版では故障コードのリセットなど基本的な診断ツールしか使用することができません。
主な特徴
エラーコードを表示します。エラーコードの読み出しとリセットは、無料版でご使用いただけます。 このアプリは、SEAT、Volkswagen、Audi、Skoda、Mini、BMW、Toyota、Lexus。に対応しています。
特別な機能サービス:リセットとECUの情報編集の両方が可能です。 また、エアバッグ、ABS、ナビゲーションもカスタマイズが可能です。
メリット・デメリット
- メニューはカスタマイズ可能
- エンジンのオーバーヒートを警告
- 高い更新頻度 – 常に最新の情報を提供
- Androidだけで50万台以上のインストール
- 接続に問題がある場合がある
- リアルタイムデータなし
- 最も安価なソリューションの1つとは言えない
プラットフォーム
Playstore、App Store
4位:ダッシュコマンド
説明
Dash Commandは診断項目が豊富ですが、グラフィックがやや古臭く、少しデザイン性には欠けているところがあります。 しかしこのアプリは特にBluetoothと相性が良く、高いレベルでかつリアルタイムに診断が可能です。
主な特徴
エラーコードを表示します。ほぼすべてのメーカーの故障コードが問題なく読み取れ、リセットすることができます。
燃料消費量:走行中の燃料消費量を記録し、分析することができます。 燃料を節約したい人には、とても便利な機能であること間違いなし。
診断全般:メニュー非常に豊富。しかし多過ぎて使いこなすのが難しいことも、、。
特別な機能:加速度やブレーキの性能の解析などが可能です。 走行ルート全体を記録し、最後に分析することができます。
メリット・デメリット
- 高速データ転送・処理
- メニューはカスタマイズ可能
- 携帯電話のスペースを取らない
- 携帯電話のOSが最新版である場合にのみご使用ください。
- 接続に問題がある場合がある
- 対応OBDアダプター。
プラットフォーム
Playstore、App Store
3位:OBDLink
アプリの使い方|使いやすさ
OBDLinkは適切なOBDアダプターでのみ使用可能です。 ユーザーガイダンスは自由に設定できるため、頻繁に使用する機能をブックマークすることができます。 特にリアルタイムデータの読み込みはルート情報の記録と同様、このアプリの大きな利点です。
特徴
エラーコードを表示します。エラーコードの読み取りやリセットも問題なく行えます。
燃料消費量:走行中の燃料消費量を記録し、分析することができます。
リアルタイムのデータです。90種類以上の数値を読み出し、リアルタイムに評価することができます。 これはこのランキングの中でトップクラスです。
特別な機能全データをCSV形式で出力し、メールで送信することができます。 メートル法とUS/GB単位の両方を読み取ることができ、。アプリは完全に広告なしで利用できます。
メリット・デメリット
- データのCSV出力、メール送信
- 高速なデータレートと処理
- 90以上のパラメータをリアルタイムに解析
- 一部のモデルでハングアップ
プラットフォーム
Playstore、App Store
2位:Torque Pro
説明
Torque OBD2アプリはLite版とPro版があります。 Proバージョンのデータ分析は非の打ち所がないほど正確、かつ全分野を網羅している圧倒的に強力なアプリです。 また、リアルタイム解析は非常に詳細で、エンジンデータを深く分析することができます。 特別な機能として、優れた分析ツールを備えたプロバイダーのウェブサイトへのアップロードオプションがあります。
主な特徴
エラーコードを表示します。エラーコードを分析するためのデータベースは膨大にあり、すべてのエラーを非常に正確に把握することができます。 また、アラームもリアルタイムで処理されます。
HPでの詳細分析:ログインして提供元ホームページにデータを転送することで、非常に詳細な分析が可能になり、グラフィカルで美しくデータを表示してくれます。
特別な機能ダイノメーター、ヘッドアップディスプレイモード、MAPセンサー搭載車用ターボブースト機能、GPS/OBDスピードメーター付属。 トラッキング、CSV、Eメールエクスポートでのサポートも可。
メリット・デメリット
- データのCSV出力、メール送信
- プロバイダーのウェブサイトにアップロードし、データの詳細な分析が可能
- OBD II インターフェースを持つすべての車両で動作します。
- 動作中の温度表示とアラーム機能
- Androidで100万台以上のインストール実績
- 認定されたOBD2コネクターでのみ使用可。
プラットフォーム
Playstore、App Store
第1位:カーリー
アプリの使い方|使いやすさ
1位に輝いたのはThe Carly Appです! Carlyアプリは100万インストールを突破し、市場で最も人気のあるアプリの一つです。 アプリの機能を通じて、ユーザーは修理やメンテナンスにかかる費用を年間最大で7万円(2022年10月)節約することができます。 特に、整理されたメニュー構成と、魅力的なグラフィックが人気の理由となっています。 無料のLITE版もご利用いただけます。
Carly Appは、各モデルやブランドの特徴を生かすため、トヨタ、ルノー、ポルシェ、VAG、メルセデスに特化して提供されています。 それぞれのアプリはブランドに完璧に適応し、ブランドごとに応じて異なる機能を提供しています。 このように、個々のメーカーに幅広く対応しているアプリは、”カーリー”だけです。
車の「健康状態」の情報や、メンテナンスの選択肢が多いことも利点の一つです。 また中古車を購入する際に、スピードメーターが操作されている可能性を解析できる点も、カーリーならではです。 カーリーは、自身がフルチューンしたOBDアダプターでのみ使用できます。
特徴
エラーコードを表示します。エラーコードも問題なく読み取ることができ、もちろんリセットも可能です。
健康状態:カーリーは、車の状態によって「健康」「病気」という言葉を使い分けています。 この的確かつ比喩的な表現な言葉によって、誰もが自分のクルマの状態や、「病気」(ダメージ)の程度が想像しやすい点も魅力の一つです。
リアルタイムのデータに関しては、エンジンの計測値やエアバッグの情報など、多くの重要な数値がリアルタイムで記録され、分析することができます。
また、多くの機能のコーディングが容易に行える点はカーリーならではであり、 ライト、ロック機構、オンボードコンピューター、ウィンドウリフター、ターボ設定などの調整が簡単にできます。
メリット・デメリット
- クルマの健康状態を記録する
- 各車両メーカーに特化したアプリ
- 100万台以上の導入実績
- 非常にわかりやすいメニューとグラフィック
- Carlyアダプター(同梱品)のみで使用可能です。
プラットフォーム
Playstore、App Store
ここだけは押さえておきたい!Q&A
OBD2アダプターを購入する際の注意点は?
OBD2アダプターはインターネットで数ユーロで購入することができます。 しかし、アダプターのほとんどが安価な中国製品で、質が悪いものも少なくありません。ここはやすさではなく、長く愛用できる高品質のアダプターを選ぶのが得策でしょう。
また、オリジナルのELM327チップがアダプターに装着されていることが重要です。 これにより、アプリとの完璧な通信を行うことができます。
OBD2コネクターの適正価格は?
安価な製品では模造品のチップや部品があり、それがうまく機能しないことがあります。 しかし、アダプターの値段は60ユーロ以下が一般的です。
おまけ:車 診断アプリを買うときに気をつけるべきこととは?
もちろん、機能や幅、価格、操作性など、すべてがアプリ選びの決め手ですが、見落としがちな以下の2点に注意してください。 1.アップデート:アプリが定期的にアップデートされ、最新の状態に保たれていることを確認しましょう。 2. データ保護:データはアプリ内に保存され、必要に応じてアプリ開発者にも送信されます。 ここでは、データ保護がきちんとなされていることを確認しましょう。