近代、車の発展は著しく、高解像度ディスプレイはアナログフィッティングを追い越し、ソフトウェアがエンジン制御システムの役割を担うほど車は進化を遂げています。もはや車の展示会ではなく、コンピューターの展示会に新車が展示される時代なのです。
しかし、クルマのソフトウェアは今や車のオーナー自身が自分で設定したり、コーディングしたりする必要が出てくるのも興味深い点です。 そこで車・カーコーディングとは何なのか、またどのような仕組みなのか、今回は紹介していきます。
自動車は多くの機能を持つ複雑な機械であり、その制御はコンピューターによって行われています。 現在、自動車にはアシストシステムやハンズフリーのオプションなど、高機能なサービスが搭載されています。 しかし、これらの組み込み機能のすべてが、メーカーにより有効化(アクティブ化)されているわけではありません。
クルマの「隠し機能」を解除できるのは、正規の整備工場だけだと思われている方も多いのではないでしょうか。 しかし、自分の車は自分でコーディングすることもできるのです。コーディングすることで、特定の機能を有効化・無効化することができます。 そこで必要なのは、自宅で自分でできるようツールを準備するだけなのです。
車・カーコーディングって何?
クルマに搭載されたコンピューターは、私たちが想像よりもはるかに多くの機能を担っています。もしこれらの機能を手動で操作するとしたら、車のドライバーにとっては大きな負担になってしまいます。 しかし、実際はオンボードコンピューターがこれらの機能も同時に行っており、 さらに機能はさまざまな基準で分類することができます。
主なカーコーディング・車コーディングの基本的なコーディング機能に
ついて
- Start/Stop機能を解除する。
- ロック解除、ロック時にビープ音が鳴る。
- 一定の速度に達すると、ドアをロックする(例:15km/hから)。
- シートベルトの警告音が鳴る。
- ミラーが自動的に折りたたみ、展開される。
- キーで車のドアをロックした後、窓を閉める。
照明のコーディング
車載式・オンボードコンピューターは、照明システムにおける多くの機能を管理しています。その一例をご紹介します。
- 急ブレーキ時のブレーキランプの点滅
- デイタイムランニングライト・昼間点灯の作動/停止
- デイタイムランニングライト・昼間点灯の明るさの変更
- リモコンによるドアのロック・アンロック時にヘッドライトの点滅
- 警報装置作動時のヘッドライトの点滅
ダッシュボードのコーディング
アナログダッシュボードは最近ではなかなか見かけることはありません。しかし、 デジタルダッシュボードは非常に普及しており、以下のようにさまざまなコーディングを提供します。
- GPS信号による実速度表示
- ある速度での燃料消費量を表示する一定速度での燃料消費量表示
- ダッシュボードの明るさを変える
- エコモード、スポーツモード時の最適なギアチェンジ時間を表示
- 選択するダッシュボードに表示するか、ヘッドアップディスプレイに表示するか
- 着信表示
警告信号のコーディング
視覚的なサポートと音響による警告信号により、駐車や出庫をより安全に行うことができます。 また、駐車支援装置は以下のような機能も搭載しています。
- バックギアに入れたり、後方に倒したりすると自動的に起動するバックカメラ。
- リバースギアを入れたときや車両が後方に倒れたときに自動的に鳴る音響警告信号。
車・カーコーディングのいろは
上記で説明した例はオンボードコンピューターが実行する数百の機能のほんの一部に過ぎません。 これらの自動機能により工程をはぶき時間を節約し、大幅な効率化を実現することができます。
例えば、スマートフォンとハンズフリーシステムの自動接続を手動で行う場合、 非常に多くの手間と時間がかかります。
しかし、前述したように必要な機材さえあれば、車に多種多様なコーディングをすることができます。主な必要機材はOBD2リーダーとソフトウェア(通常はアプリ)で、 OBD2リーダーを使用すれば私たちはクルマをコントロールし、機能をカスタマイズして、より個性的、かつ機能抜群な車にすることができます。
例えば、自分の車にバックカメラを取り付ける際、リバースギアを入れた後に車のモニターに画像が表示されなくなくなったとしましょう。
その原因としては、カメラやモニターの両方の不良が考えられます。 ただし、リバースギアが作動した場合、カメラ画像を表示するように各制御部への命令がうまく届いていない場合もあり得ます。もし後者の場合、ソフトウェアがコード化されていない可能性が非常に高いと考えられます。 そのためバックカメラの起動はワークショップで有償で行うことができます。 とはいえ、Carly OBD2アダプターやアプリを使えば、自分でもできるようになります。
車を自分でコーディングする
自動車はコンピュータと同じように、制御ソフトも変更することができるのです。
ソフトウェアの変更を可視化するためには、それに対応するハードウェアもインストールされている必要があります。
先ほどの例の続きになりますが、車のバックカメラを起動させるためのコードが必要だとします。その際はまず、車にバックカメラが搭載されているかどうかを確認する必要があります。
しかしすでにバックカメラが装着されているが解除されている車には、コーディングによってバックカメラを作動させ、動作させることができます。
コーディングの基本
コーディングは、車載コンピュータの設定に介入するものです。 これはPCの構成に例えることができます。 パソコンとプリンターをケーブルでつないでも何も起きないということが発生した場合、 この原因としては、PCのソフトウェアが新しいデバイスを認識するためであると言えます。 しかし、PCにプリンタのソフトウェアがインストールされていないため、分類できない際はプリンターのソフトウェアをインストールし、起動する必要があります。
先ほどの例の場合、レアビューカメラもクルマのソフトウェアで起動させる必要があります。 こうすることでオンボードコンピュータがカメラを認識するようになります。 その際バック走行時には、モニターに車の後方の画像が表示されます。
しかも、自分のクルマのコーディングはかなり簡単です。しかし、車の所有者の多くは、車のソフトウェアに介入することに抵抗があるかもしれません。 クルマをコーディングしたいけど、コーディングの経験がない事で諦めてしまう人もそう少なくはありません。
コーディング後も車は安全なのか、という疑問がありますが、これは確かに、素晴らしい質問です。 車のソフトウェアシステムをコーディングしても、車の走行性能に影響を与えることはありません。 コーディングした後、すぐに車を運転することも可能です。
しかし車の特定の機能を停止させることで、安全が損なわれる可能性があります。
違和感を感じたり、結果的な損害に疑問を感じたりする人は、コーディングを放置しておく方がよいでしょう。 しかし愛車のカスタマイズを始めるなら、守るべきいくつかのルールがあります。
守るべきコーディングルール
一般的に、すべてのオートコンピュータは基本同じ原理で動いています。 しかし、車のメーカーによっては機能の略称であったり、ソフトウエアのメニューの配置などといった違いがあります。
車をコーディングできる機能はごまんとあります。 そのため初心者の方にとっては、目的の機能を探すことが最大の難関となるかもしれません。 欲しい機能が見つかったら、あとは有効・無効を切り替えるだけです。
車両のソフトウェアにアクセスする前に、以下のカーリーに注意しましょう。 不正なコーディングを行った場合、保証請求が無効となるかどうかなどご自身のお車の契約書を確認する必要があります。 また初めてコーディングする場合は、どのようなコーディングを行ったかを紙に書き留めておくことをお勧めします。 こうすることで、どのコーディングをしたか、またどのメニュー項目でそれを見つけたかを覚えておくことができます。
コーディングは車の本質的な特性にも影響を与えることがあります。 これらを変更する場合は、届出義務および自動車交通局の承認が必要となる場合があります。 違反すると罰金やナンバープレート剥奪などの強制的な措置がとられることもあります。ここでは、合法的なカーコーディング方法を紹介しいますので、ぜひご参照ください。
車・カーコーディングのやり方完全解説!
車のコーディングを行う場合、専用のハードウェアとソフトウェアが必要です。 ソフトウェア(アプリ)は、ノートパソコンやスマートフォンのいずれにも対応しており、購入することもできます。
また、オンボードコンピューターへのアクセスも必要です。
ノートパソコンを使用する場合、車との接続の際に適切なケーブルを使用するか、WiFi接続が可能なデバイスを使用することで接続することができます。 また、モバイルアプリを使用し、OBD2スキャナーから車にアクセスすることも可能です。
コーディングのための安価なオプションもありますが、課金すればその分の追加機能を利用することができます。特に認証製品には、お値段以上の価値があると言えるでしょう。
ケーブルやアダプターを車に接続する場所(別名:OBDポート)は、車種によって異なります。 通常は運転席側の足元に設置されています。ここでは、OBDポートとは何か、どのように機能するかについて詳しく説明します。
コンピューターによるカー・車コーディング or スマホによるカー・車コーディング
コードやアダプターを接続すると、ノートパソコンやスマートフォンでプログラムを起動することができます。 ノートパソコンを使うか、スマートフォンを使うかによって仕様は異なります。ノートパソコンと適切なソフトウェアさえあれば、より多くのコーディングができるようになります。
これにはノウハウが必要であり、ノートパソコンやケーブル類をガレージまで運ぶ手間が出てきてしまいます。
しかし、スマートフォンの場合、スマホにインストールしたアプリと小型のポータブルOBDスキャナーさえあればOKなのです!
Carlyでは、ポケットサイズのCarly アダプタと、基本的な診断ができる無料アプリをプレゼントしています。 Carlyのフルサブスクリプションを利用すると、コーディングなどのプレミアム機能を利用できます。
ただし、利用できる機能は車種によって異なります。ここでは、お使いのクルマでCarlyが対応している機能を確認することができます。
その他入手可能な情報
スマートフォンやノートパソコンを車のオンボードコンピューターに接続することで、他の重要なデータにもアクセスできます。 例えば、部品の摩耗や不具合の有無、クルマ全体の健康状態などの情報を見ることができます。 これらの情報を知ることで、今後予期せぬ車の修理を回避することができます。 また、オンボードコンピューターにはデータが保存されています。
さらに自分の運転に関するデータを読み出すこともできます。 このデータがあれば、自分のドライビングスタイルを可視化することができ、それを元に改善することができます。 車両を保護し、燃費を向上させることも可能です。 さらに普段どれくらいの速度で加速しているかというデータを見て、走り方を改善することも可能なのです。
このようなデータは、事故後に読み出されて評価されることが多く、 保険会社もこのデータに注目を寄せています。 事故後、保険会社が支払いをしなければならないかどうかの判断基準にもなるため、このデータが役立つこと間違いなしです。
ぜひカーリーのホームページで、車に関する情報をチェックしてみてください!